都内と横浜以外は、夜景たいしたことないんじゃない?と思っている方もいらっしゃると思いますが、それは大間違いです。
もちろん都心の夜景は確かに素敵です。でも、郊外の夜景スポットには、別の魅力があります。生で夜景を眺めるのは、窓ガラス越しの夜景と全く違うのです。夜景を眺めに、敢えてドライブというレジャーを選ぶ。そんなふたりだけの夜景デートがしたくなるスポットを、世界2,800ヶ所以上の夜景を巡ってきた新日本三大夜景・夜景100選事務局代表の縄手真人がご紹介。
日本を代表する夜景スポット。もちろん夜景100選。ここからの夜景は間違いなく美しいのですが、東京タワーの魅力は、夜の街に浮かびあがるライトアップされた姿と思うのは私だけではないはず。
オレンジ色に優しくライティングされた東京タワーを眺めると、なんだか和みます。様々な色に変化する東京スカイツリーも見事ですが、私はオレンジ色を基調とした東京タワーが好きです。また毎週月曜と木曜の夜20:00~22:00の2時間は特別イルミネーション「インフィニティ・ダイヤモンドヴェール」ではマーブルチョコのような12色のカラーで彩られます。
また2018年には地上250mの特別展望台が「トップデッキ」と名称変更して、多面ガラスに囲まれたユニークな空間に変貌しています。また高さ150mの大展望台は「メインデッキ」となり、足下までガラス張りとなり。ガラスの間隔も広くなり開放感が生まれました。
あ、東京タワーの南側には、有名な地上の東京タワーが見えるのをご存じですか?1枚目の写真をみると、ほら、ちゃらい東京タワーに見えませんか?
> 東京タワー トップデッキ、東京タワー メインデッキ 公式サイト
[アクセス] 大江戸線赤羽橋駅から徒歩5分、三田線御成門駅から徒歩6分、日比谷線神谷町駅から徒歩7分、浅草線大門駅から徒歩10分、JR浜松町駅から徒歩15分。
地上450mにある天望回廊からの夜景は、日本でタワーから眺める夜景としては間違いなく最高峰。足下からどこまでも続く光の絨毯のような光景は見事。ニューヨークの超高層ビルの夜景も経験済みですが、東京スカイツリーのほうが圧巻されました。
高層ビル群に囲まれた夜景であればニューヨーク。光の絨毯感を味わうのであれば東京スカイツリーに軍配が上がります。
浅草に近く訪日外国人も多く訪れますが、展望台は広く、それほど混雑感なく夜景鑑賞できます。ただし、入場までに1時間以上も待つ時間帯も多いです。公式サイトの混雑状況を確認して、日時指定のチケットを購入しておけばスマートですね。ただし当日、前日、前々日の指定はできませんので、天気予報とにらめっこしましょう。
あとですね、、、夜景撮影は困難を極めます。窓ガラスと通路の間にフェンスがあり、窓ガラスにカメラを近づけにくいです。私は開業して間もない頃の撮影であり、フェンスと窓ガラスの間に三脚を入れて撮影しましたが、2017年時点では禁止されているようです。
> 東京スカイツリー 天望回廊、東京スカイツリー 天望デッキ 公式サイト
[アクセス] スカイツリー駅直結。浅草駅から電車で1駅。
あまり教えたくない私の隠れ穴場夜景スポットが、ここプリンス芝公園。東京タワーを眺めるところといえば、芝公園が定番だが、こちらは芝公園に隣接する上質な空間。
名称からホテル宿泊者しか利用できないように思われますが、実は誰でも自由に出入りすることが許可された公園なのです。
整備された公園は、必要最小限の照明で、デートスポットとしての雰囲気は抜群。そして東京タワーのイルミネーションを、ばしっと眺められる。なお、毎週土曜日の20~22時は、東京タワーは写真のような特別イルミネーションとなる。いつものようなレガシーなオレンジ色のライトアップを眺めたい場合は、訪れる時間帯には注意しよう。
> プリンス芝公園
[アクセス] 都営三田線・大江戸線芝公園駅から徒歩3分。
夜景空白地帯であった渋谷に2019年に完成した渋谷スクランブルスクエア。高さ230mのビル屋上が展望台になっており、都内で最も開放感ある夜景スポットといえるだろう。
見どころはいくつもあるが、まずは屋外エスカレータだろうか。夜景を眺めながら登りゆくエスカレータは迫力満点。
屋上展望台は全面ガラス張りで、夜空を見上げながら夜景を楽しめるハンモック、ソファー席(シーズンに寄っては有料エリア)などあり雰囲気は抜群。もちろん室内展望室もあるため、冬などは室内からゆっくりと夜景を楽しめます。
[アクセス] 渋谷駅 徒歩5分
パリ、ニューヨーク、ロンドンなど海外では、ビル屋上から夜景を楽しめるスポットが点在しますが、日本は実は少数派。そのような日本で六本木ヒルズ スカイデッキは、関東で数少ない屋上展望台。
東京タワーを中心とした湾岸エリアと、新宿を中心とした高層ビル群に眺めるポイントにベンチが設けられている。
夜景100選認定の展望台で、特別にスカイデッキから三脚の使用を許可いただき、屋上から夜景撮影。室内にある展望室は六本木ヒルズ 東京シティビューと呼ばれるが、やはりスカイデッキがいち押し。東京シティビューの入場料1,800円に、500円の追加料金が必要ですが、値段に見合う価値ある夜景であることを夜景マニアの私が保証します。
> 六本木ヒルズ スカイデッキ、六本木ヒルズ 東京シティビュー 公式サイト
[アクセス] 日比谷線六本木駅直結、大江戸線六本木駅から徒歩4分。
2023年11月に麻布台ヒルズに開業した日本一の高さ325mを誇る「森JPタワー」。高層階はレジデンスになっているが、33階に無料で入場できるスカイロビーがあります。東京タワーを間近で同じ目線で眺められる絶好のポイントです。
視界は180度ほどあり六本木ヒルズやレインーブリッジまで見渡せます。ただひとつだけ残念なポイントがあり、スカイロビーが明るすぎて夜景が見えにくいこと。また三脚の利用は禁止されていますので、夜景撮影時にはご注意下さい。
[アクセス] 日比谷線 「神谷町」駅から徒歩8分。
都内のシャレオツエリアにある無料の展望室。あまり目立たない夜景スポットだったが、2016年11月に「スカイラウンジ」の完成により、一気にお洒落な夜景スポットに変貌。
これまで東京タワー方面はレストランからしか見えませんでしたが、なんとレストランスペースを一部改装して、無料の展望スペースにリニューアル。こんな高単価エリアでの英断。凄いよ、事業主のサッポロビール。
恵比寿ガーデンプレイスタワーのスカイラウンジ新設は、新宿の高層ビルにある展望室がどんどん閉鎖していくなか、嬉しいニュースであった。
スカイラウンジは4組も入れば満室となるような小さなスペースであるが、限界まで照明を落とし、またガラス張りのため、不思議と窮屈感はあまりない。都内の無料展望室では、最も注目したい夜景スポットであることは間違いない。
[アクセス] 恵比寿駅から徒歩5分
26階に無料利用できる展望ロビーがある。ここの最大の魅力が、夜景を眺めながらカフェやバーを楽しめる「スカイキャロット Bar & Cafe Lounge(バー&カフェラウンジ)」
「レストラン」と「Bar & Cafe Lounge」にフロアが分かれ、特に「Bar & Cafe Lounge」は、珈琲380円、グラスワイン500円とコスパ最強のカフェ&バー。
上の写真では、手前が無料スペース、その奥が「Bar & Cafe Lounge」。「Bar & Cafe Lounge」は、ソファーもあり、雰囲気もワンランクアップ。
展望室は23時、カフェー&バーは22時迄と深夜の利用もでき、夜カフェとしては最強のロケーション。カフェ&バーや無料の展望ロビーから眺められる夜景は都立大方面と都心方面ではありませんが、それでも見応え十分。もし私が三軒茶屋で暮らしていたら、毎月訪問しているだろう(笑)
> キャロットタワー
[アクセス] 三軒茶屋駅から徒歩3分。
夜景のメッカお台場には数多くの夜景スポットがあり、その代表格はフジテレビ球体展望室 はちたま。だた、いかんせん営業時間が18時迄のため秋冬限定の夜景スポットなのですよ。
そこで私がおすすめするのが、アクアシティ屋上にあるお台場神社。なんちゃって神社ではなく、芝大神宮の御神霊を奉斎した由緒ある神社。
23時まで無料利用でき、レインボーブリッジを中心に東京湾沿いの夜景を楽しめる。観光客が多いお台場にして、なぜかあまり気づかれない穴場スポット。お台場でディナーを堪能したあとは、夜景を見ながら「おみくじデート」もいいよね。
[アクセス] ゆりかもめ・台場駅から徒歩4分、りんかい線・東京テレポート駅から徒歩7分
プリンス芝公園と同じく、自分だけの隠れ夜景スポットにしておきたかったところ。ぶっちゃけ、見える夜景はレインボーブリッジで、高さも低いため、湾岸夜景としてはごく普通の光景。
でもね。雰囲気がすんごくいいんですよ。展望広場は広くありませんが、ブルーにライトライティングされた様子は未来的な空間。ドラマの撮影地にも最適。
なお、こちらは超高級タワーマンションの私有地になりますが、マンションゲートや立入禁止の看板が見あたらなかったため紹介しています。
[アクセス] 都営大江戸線・勝どき駅から徒歩で10分
国際線と国内線の2ターミナルがある羽田空港は、言わずとしれた日本屈指の飛行機の夜景を楽しめるスポットである。ただ、それだけ羽田空港を関東のおすすめ夜景スポットとして選んだわけではない。
それは、羽田空港 第2旅客ターミナル 展望デッキが、あまりにも美しい空間だからである。もう、この空間を味わうだけで空港に出かける価値がある。
こちらのデッキは「星空のステージ」と呼ばれる。ウッドデッキに敷き詰められた無数のLEDに彩られ、観葉植物に仕切られたソファに座れば、もう気分は地上のファーストクラスだ。
ちなみに羽田空港 国際線ターミナル 展望デッキは、24時間開放。商業施設でいつでも利用できる展望台は、おそらくここだけ。深夜デートに心強いスポットである。
さて、都心を離れて郊外の夜景スポットを紹介しよう。そうすると、夜景ファンの間では絶対に外せないスポットが、都立桜ヶ丘公園にある「ゆうひの丘」である。
以前この近くに住んでいたこともあり、いち早くこの場所を発見。私がTBS「王様のブランチ」に出演して紹介したり、CMのロケ地としても利用されるなど、都内屈指の人気夜景スポットとしての地位を確立。
もちろん都心のタワーや高層ビルから眺める夜景と比べると、スケール感は遙かに劣る。しかし、夜景とは光量だけでは決まらない。
緑の美しい緩斜面の芝生やベンチに座り、心地よい夜風を感じながら、川崎街道を走行する車や、京王線を走りゆく鉄道を眺める。夜景を楽しんでいる人と適度な距離感も保てる。
展望室からのガラス越しではなく、野外で生の夜景を見ることの良さとは、こういったものだ。
> ゆうひの丘
[アクセス] 新宿から車で40分。聖跡桜ヶ丘駅から車で6分。
東京都で最後に紹介する夜景が平井妙見宮。都心からも遠く、駐車場から外灯の無い、つづら折りの坂道を6分ほど登る必要があります。デートコースとしては、ぎりぎりな環境でしょうか。
なぜ、こんなところを紹介したのか?それは、足で登ってみる夜景は感動もひとしお、想い出に残る体験を味わって頂きたいからである。
山頂からは視界180度のパノラマ夜景。爽快感は先ほど紹介したゆうひの丘の比ではありません。
ここを訪れるのであれば、まだ薄日が残る夕暮れ時に登り、山頂からトワイライトタイムを眺めるのがセオリー。一本道の参道なので、迷うことはないでしょう。なお、足下を照らすLEDライトを持参することをお忘れなく。
> 平井妙見宮
[アクセス] 日の出ICから車で5分+徒歩6分。新宿から中央道経由で1時間ほど。
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