最後は埼玉と千葉の夜景で締めくくろう。埼玉県は秩父エリアといった山岳系の夜景がメイン。一方、千葉県は東京湾や太平洋と海側に夜景が点在しており、海と街が融合した夜景が多くなる。都内では感じにくい、開放感抜群の夜景に恵まれた地域の夜景をどうぞご覧下さい。

• 都内エリア
• 横浜・神奈川エリア
• 埼玉・千葉エリア

登谷山　秩父村

埼玉は秩父エリア以外は平地であるため、夜景を楽しむのであれば秩父エリアに向かうのが鉄則。秩父山系には多くの夜景スポットがあるが、圧倒的な光量を楽しめるスポットは限られている。

そのような埼玉県で、関東圏内で山から眺める夜景スポットでは、最上級の夜景を楽しませてくれるのが登谷山（とやさん）。空気が澄んでいれば、東京タワーや東京スカイツリーなども確認できる。

山頂の手前300mに駐車場がある。ここからキツイ坂道を10分近く歩いて行きます。ジムニーのように車高が高く車幅の狭い軽四であれば、山頂まで車で登れそうですが、鬼のような坂道でUターンも難しく100%後悔しますので止めましょう。

また、冬季は駐車場までに繋がる山道が凍結したり積雪することもありますのでご注意を。

> 登谷山

[アクセス]　秩父駅から車で17km、約40分、練馬ICから関越・花園IC経由で70km、約80分

美の山公園　秩父市

秩父市の夜景スポットとしては、秩父ミューズパーク、美の山公園、絵になるまち写真になるまち展望広場が、秩父３大夜景スポット。(縄手的主観)

どれも関東のおすすめ夜景スポットとして紹介したいが、最も標高の高い美の山公園をピックアップ。標高は581mで街との標高差は約460m。460mとは高尾山でロープウエイで登れる高さといえば、なんとなく高さ感は伝わるでしょうか。もちろん、夜景100選に認定されている。

美の山公園の夜景の魅力は、雄大な奥秩父の稜線をバックにして夜景を眺められること。そのため、トワイライトタイムに訪問するのを強くお薦めしたい。

ちなみに、春には桜が咲き乱れる名所であるが、残念ながらライティングは行われない。夜桜と夜景を楽しむのであれば、秩父駅近くにある羊山公園　見晴らしの丘がおすすめだ。

> 美の山公園

[アクセス]　秩父駅から車で10km、約25分、練馬ICから関越・花園IC経由で80km、約80分

アイ・リンクタウン展望室　千葉県市川市

千葉県で最も広大な夜景を眺めるのであれば、地上150mの高さから眺めるアイ・リンクタウン展望施設だ。東京タワーの大展望台と同じ高さであり、蛇行する江戸川沿いに広がる都市夜景は実に見事である。

高層タワーマンションの最上階にある展望室は、実は市川市の公共施設。そのため無料で利用できる。さらに市川駅から徒歩3分と申し分ないロケーションだ。

最大の特徴は、なんといってもセミ・ルーフトップ型の展望デッキを備えていること。窓ガラスはあるものの、夜風を感じながら楽しめる展望台は、関東では六本木ヒルズとアイ・リンクタウンの2ヶ所だけだ。

また、展望デッキは三脚利用禁止であるが、年数回に限って三脚解禁となる日がある。

> アイ・リンクタウン展望室

[アクセス]　JR総武線・市川駅から徒歩3分

牧の原公園　ひょうたん山　千葉県印西市

東洋経済「住みやすさランキング2016」で全国1位になった印西市。閑静な住宅街であるが、平地が続くエリアで夜景とは無縁の町と思っていた。

このようなエリアのなかに、地元で「ひょうたん山」と呼ばれる丘がある。ここからの夜景を敢えて、関東の夜景スポットというくくりで紹介するには訳がある。

高さが低いため、見える夜景は住宅街を中心とした、かなり控えめな夜景である。これだけなら、敢えて紹介しない。しかし、雰囲気が恐ろしく素晴らしいのである。

ひょうたん山のてっぺんへ繋がる小径はライティングされ、てっぺんからは360度のパノラマ夜景。ドラマのロケ地に使われそうな公園で、プロポーズや告白スポットとしても最適だ。「夜景を見に行こう！」といって訪れるのではなく、「ちょっと散歩しようか」といって、こんな素敵な公園に連れて行って驚かせたい。そんな公園である。

> 牧の原公園　ひょうたん山

[アクセス]　北総線・印西牧の原駅から徒歩12分、東京駅から首都高・京葉道経由で60km、約1時間

飯岡刑部岬　千葉県旭市

東洋のドーバーといわれる屏風ケ浦がある刑部岬(ぎょうぶみさき)。その岬に飯岡刑部岬と名付けられた展望台がある。

ここからは、夜景100選、夕陽百選、朝日百選、ちば眺望100選に認定される眺望自慢。空気が澄んでいれば、九十九里浜越しに富士山を眺められる。

ここからは、ゆったりとした時の流れを感じられ夜景が望める。飯岡漁港と太平洋の漆黒のなかに、漁船停泊場のグリーンな明かりと、住宅地のホワイトの明かりが浮かびあがる。

さらに飯岡刑部岬から20～30分ほどドライブすれば、そこは茨城県。利根川を渡った先にある波崎灯台跡公園も激推ししたい。穏やかなオレンジ色の照明に包まれた素敵な公園から、銚子市の夜景を楽しめる。きっと想い出に残るドライブデートになるだろう。

> 飯岡刑部岬

[アクセス]　東京駅から首都高・京葉道路・東関東道経由で110km、約2時間

太田山公園　きみさらずタワー　千葉県木更津市

アクアライン経由を使えば、川崎から木更津まで車で1時間以内。そんな木更津には、きみさらずタワーと呼ばれる地元で知られた夜景スポットがある。

展望台からは360度の夜景が広がり、東京湾越しに横浜・川崎方面の夜景まで見渡せる。

こちらには恋伝説がある。「きみさらず」を漢字で書くと「君去らず」。そう、ここで愛を誓うと永遠に結ばれる。

ちなみに、アクアラインは夕方から暫く大渋滞となる。そこで、三井アウトレットパーク木更津でショッピングを楽しんだあとには、夜景100選に認定された夜景を眺めて、時間調整してみてはどうだろう。

> きみさらずタワー

[アクセス]　三井アウトレットパーク木更津から一般道経由で10km、約20分

いかがでしたでしょうか。厳選して27ヶ所をご紹介してきましたが、私が取材しただけでも、関東には600ヶ所以上の夜景があります。もっと夜景の世界に浸かってみたい方は、各都道府県の夜景リンクをたどって下さいね。

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