天気も悪く、光量も極めて少ない埼玉県所沢市にあるC級夜景スポット(城山神社)の写真を掲載。いわゆるスッピン写真で、業界用語では「撮って出し」とも言います。「撮って出し」は、なんとなく「レタッチ前の写真で、こんなに凄い写真撮れたぜ!」とアピールしているような気がして、私はあまり使いません(笑)
ぶっちゃけ、「こんな気象条件のときに、こんな夜景スポット撮影するのかよ?」と思われるかもしれませんが、国内の夜景スポットを取材して1,000ヶ所を越えてくると、だんだんC級スポットを巡らざるえません。
というのは半分冗談ですが、海外では多少天候が悪くても撮影せざるえず、またローマなどの夜景スポットでは、想像以上に光量の少ない夜景となることがあり、今回紹介するテクニックが効いてきます。
さて、話を戻します。厚い雲に覆われ、どんよりと重い灰色に濁った空。これを改善するために、Ligthroomの「段階フィルター」での手順を説明します。
空に向かって徐々に色補正していくため、自然な感じで調整できます。調整後の写真は次の通り。
トワイライトタイムに撮影したような写真に変化しますよね。
ここで、さらに欲が出てきます。月明かりがあれば、地上がもっと明るくなるんだけどなぁ・・・と。
これも段階フィルターで解決。地上部分に対して段階フィルターを適応して、明るくしてあげれば良いだけです。
段階フィルターを2ヶ所適応するだけで、夜景写真が見違えます。こんな風に。
↑補正前 ↓補正後
レタッチに対して罪悪感を感じる方もおられるでしょう。でも、今回のレタッチの意図は、悪条件で撮影せざる得なかった夜景を、気象条件が良かったときの写真に変えているだけです。そう思えば、ちょっと気が楽ですよね。
段階フィルターは天候が良好なときの写真にも活用できます。こちらは、千葉県にある夜景100選の「飯岡刑部岬」。天候は良好で、富士山も確認できます。駐車場近くの看板にも「夜景100選」と表記されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
このままでも十分に美しいですが、空を色鮮やかにして、港の水面が照らされたように補正することで、より印象的な写真に仕上がります。補正後の写真はこちらです。
こちらも、先ほどの写真同様に、空と地上の2ヶ所に対して段階フィルターを適応しています。たったこれだけで、「頑張らずに、綺麗な夜景写真」となりますよね
ただ、地上との境目が水平の場合はいいけど、そうでない場合はどうするの?という疑問がでてきますよね。例えば、ヴェネツィア ( ベニス ) のリアル橋からの夜景。
どーんと、お任せ下さい。Lightroomの2015年版で機能強化された「段階フィルターでのブラシ適応」により、解決できます。
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