夜景とは大辞林(三省堂)で調べると「夜の景色」と記されています。私なりの解釈では、展望台などから見下ろす街明かりだけに限らず、ライトアップはもちろんのこと、星空や蛍の光など自然が織りなす光も広義で夜景に含まれているものと考えています。
なお本サイトでは「夜景」という言葉は「街明かり」や「ライトアップ」という狭義で利用しています。
日本三大夜景とは、北海道の函館山、兵庫県の摩耶山、長崎県の稲佐山を指しています。
このことは当然知っていたのですが、ある時、横浜市のある中学生から「三大夜景とは誰が決めたのですか?」とメールで質問されました。社会科のグループ研究での函館を調べていたときに疑問に思ったようです。
私も昔、同じようなことを調べたのですが、文献はおろかインターネットでも決定的な解は見つかりませんでした。そこで「亀の甲より、年の功」。私が運営する夜景倶楽部で質問してみたところ、このような意見がありました。
「三大夜景」という言葉は40年以上前からあり、当時、経済の中心は貿易であり日本三大夜景と言われる函館、神戸、長崎は港町で繁栄していたため、明かりが多かったということです。さらに昔に遡ると、現在では学生でも所有しているクルマですが、当時はマイカーを所有している家庭は少なく、気軽に夜景をみる環境でありませんでした。しかし三大夜景にはロープウエイなどで山に登る手段があり、当時夜景を見ることができたのは、実質この3ヶ所しかなかったということです。
また世界三大夜景とは、函館、香港、ナポリですが、いろいろ諸説がありリオデジャネイロ(ブラジル)ヤケープタウン(南アフリカ)、サンフランシスコなども世界三大夜景と呼んでいるところもあるようです。これは昔は空路より海路がメインであり、豪華客船が世界を航海し、乗客や船員達が肥えた目で決めたのでは?、という意見もありました。
どうも「三大夜景」とは、誰彼が決めたというものではなく、経済事情などにより自然とこのように言われるようになっていった感じですよね。少し謎めいているぐらいのほうが、夜景ぽくって私は好きです。
日本三大夜景である「函館」「神戸」「長崎」は、日本の代表的な観光地であり、その観光資源として夜景がキーワードになっていることは揺るぎのない事実です。また、島国である日本は地形的条件により、街と港と山が複雑に入り組んでいます。このことにより、ひとたび山へ登れば、そこからは地域ごとに特徴ある夜景を眺められます。
しかし、夜景を街の観光資源として活用しているのは日本三大夜景ぐらいではないでしょうか。また、夜景は人々に感動を与え、想い出を残します。そして時を経て、再び夜景を眺めることにより、その瞬間(とき)の想い出を鮮やかに蘇らせてくれます。
このような素晴らしき夜景スポットを広く紹介していき、「その夜景を肌で感じて頂きたい」という願いを込め、2003年4月に「新日本三大夜景」、2004年8月に「夜景100選」が生まれました。
新日本三大夜景・夜景100選の主旨や登録地などについては、新日本三大夜景・夜景100選公式サイトを読んで頂くこととして、その効果について、いくつかピックアップして紹介してます。