>   >   >  ワン・ワールド展望台
Language : English
全米一の高さ541mを誇るワン・ワールド・トレード・センターの最上階にある展望台。




























ワン・ワールド展望台とは

ワン・ワールド展望台は、全米一の高さを誇る超高層ビル「ワン・ワールド・トレード・センター」の最上階に作られた展望台。

2001年9月11日、アメリカ同時多発テロによる倒壊したワールド・トレード・センター。この跡地に作られる7つの高層ビルが全て完成するのは2018年予定。そのなかで、2014年に完成した104階建てでのワン・ワールド・トレード・センターは、全米一の高さを誇ります。

このワールド・トレード・センター完成の翌年、2015年5月にワン・ワールド展望台がオープンしました。

ワールド・トレード・センターは高さが541m。ビル本体の高さは415m、そして展望台の高さは381mとなります。これはビルの高さ、および展望台高さ共に全米一の高さ。なお、エンパイア・ステートビル(トップ展望台 102階)も高さも381mとなります。

この夜景をいち早くお届けするため、オープン4ヶ月後に渡米して取材してきました。



ワン・ワールド展望台からの夜景

マンハッタンでは、高層ビル群が密集するエリアは、エンパイア・ステートビルやタイムズスクエアが位置するミッドタウンと、ここワン・ワールド展望台のあるロウアー・マンハッタンエリアの2ヶ所になります。

ワン・ワールド展望台の周辺には、隣接する超高層ビル群がないため、ビルや都市を見下ろすような夜景となります。超高層ビル群に囲まれたような夜景を眺めたい場合は、Top of the Rockがお薦めでしょう。

ワン・ワールド展望台からは、ライトアップした自由の女神を確認できます。ただ、かなり離れていますので、焦点距離300mmほどの望遠レンズでないと迫力ある自由の女神は撮影できません。

しかしワン・ワールド展望台からの夜景は、ハドソン川とイースト川に囲まれたマンハッタンと、ブルックリン、ニュージャージ州を見渡せるスケール感にあります。

摩天楼の夜景と例えられるニューヨークの夜景を、最も感じ取れる夜景スポットが、ここワン・ワールド展望台ではないでしょうか。

意外にも殺風景な展望室

最新の展望台だけあり、美しく、そして広々としています。ただ、残念なことにイスなど腰を掛けるスペースがありません。カジュアルなカフェも有りますが、スタンド形式です。唯一座れるのは予約制のレストランのみ。

そのため、多くの観光客は窓側の段差に腰を掛けて休んでいます。結果、窓側は人で埋め尽くされるという状況になりがちです。


入場までの流れ

私が取材したのは2015年9月の平日・月曜日です。天気は薄曇りで、晴天が100%とすると70%ぐらいの天候状態でしょうか。

展望台の入口はビルの西側にあり、チケット購入済みの人と、ここでチケットを購入する人の2つの列があります。

トワイライトタイムが19時過ぎのため、余裕をみて15時40分にチケット購入の行列に並びました。この日は30人ほどの行列。しかし、行列の途中でチケットを販売してくれる係の人がきてくれて、クレジットカードを持っていると、その場でチケットを購入でき、行列並び開始から15分程でチケットを入手できました。

次に世界最高峰と思われるセキュリティチェック。金属ゲートは4台あり、さらに空港に全身をスキャンするようなセキュリティゲートもありました。(こちらは、全身スキャンは全員が通過するものではありません)

しかし月曜日ということもあってか、セキュリティも空いていて15分で通過。エレベータで展望階に到着しても、3分程の映像や、オーディオガイドのレンタル紹介、写真撮影(これはスキップ可能)で、エレベータ到着から外の景色を眺められるまで15分程がかかります。

そのため、行列が全くなくても展望台まで20分は必要でしょう。今回は行列並び開始から30分で展望台に到着しました。(展望台で夜景撮影開始まで2時間半も待つことになってしまいましたが。)

また、日没時間が迫ってくると、入場に時間がかかってくると予測します。「金曜日を除く平日」でもトワイライトの夜景鑑賞した場合には、最低でもトワイライトタイム開始の1時間前にはチケットブースに到着している必要があるでしょう。週末は、全く想像がつきません。


オンラインチケットは6種類

オンラインで購入できるチケットは6種類ありますが、夜景鑑賞に適した5種類をご紹介。

■STANDARD $32
・チケット購入の行列を回避できる
・入場日時の指定が必要(15分単位)
・PRIORITYより売切れ列が低く直前でも購入しやすい

■PRIORITY $54
・チケット購入、セキュリティ、エレベータ待ち行列を回避できる
・入場日時の指定が必要(15分単位)
・日時が迫っていると結構売り切れている

■WEEKDAY FLEX $85
・指定した週の月曜日~金曜日のいつでも1回のみ利用可
・チケット購入、セキュリティ、エレベータ待ち行列を回避できる
・天気の良い日を狙い撃ちして優先入場できる

■WEEKEND FLEX $90
・指定した週の土日のどちらか1回のみ利用可
・チケット購入、セキュリティ、エレベータ待ち行列を回避できる
・天気の良い日を狙い撃ちして優先入場できる

■SUNSET FLEX $59
・入場時間は16時以降(季節によって変動あり)
・チケット購入、セキュリティ、エレベータ待ち行列を回避できる
・入場日付の指定が必要

今回の取材結果より、月~木曜日であれば、オンライン購入せず当日のチケットブースでの購入。金土日祝、および平日でも時間節約したい場合は、SUNSET FLEXチケットがベストアンサーではないでしょうか。

なお、ひとつだけ注意点があります。「るるぶニューヨーク2015年度版」には、「当日券は空きがなければ購入できない」と記載がありました。そのため、100%確実に入場した場合は、平日でもSUNSET FLEXチケットを日本で購入しておくことをお勧めします。


三脚は持ち込み不可

ワン・ワールド展望台に限らず、NYの展望台は全て三脚の持ち込みは不可です。

また、25 * 17 * 9inchより大きな荷物は持ち込めません。これは機内持ち込みサイズより大きな荷物は持ち込めないと考えて下さい。詳しくは英文公式サイトに記載されています。

なお、公式サイトによるとセキュリティチェックで通過できなかった持ち物を預かる施設や、コインロッカーは無いと記載されています。最悪途方にくれる可能性があります。十分にご注意下さい。


夜景撮影の方法

三脚の持ち込みはできませんが、ニューヨークの展望台のなかでは、夜景撮影しやすい環境です。

撮影方法は、窓ガラスギリギリのところにカメラを置いての撮影できます。もちろん、室内光の反射を防ぐために、暗幕レンズスカートを持参します。ちなみに、忍者レフは金属製の輪っかが入っているため、セキュリティを通過できない可能性があります。

ただ、このままですと下方向にカメラを向けて撮影できません。そのためカメラ固定クッションか、自作自由雲台などがあると撮影の自由度が高まります。


カメラ固定クッション THE GREEN pod(写真は公式サイトより引用)


木版に自由雲台をネジで設置できる自作固定台(材料費 約1,000円)
板裏は、ネジが入るように円形にくり抜き、滑り止めマットを張っています

施設情報
■営業時間
 5月末~9月上旬、および休日 24時迄(最終入場23時15分)
 上記以外 20時迄(最終入場19時15分)
■利用料金
 通常チケット 32ドル
 ワン・ワールド展望台公式サイト料金表
取材2015年9月 / 執筆2015年10月