クリスチャンも利用されている正式なプロテスタント教会であるローズガーデンクライスト教会は、
挙式もできる教会です。この土地は昭和42年に開園した「ちざきバラ園」が平成21年(2009年)に閉園し、翌年に「ローズガーデンクライスト教会」が完成しました。
結婚式に参列した方々より「札幌の夜景をここから見たい!」という声が寄せられたことをきっかけに、2017年より月に1日だけ開放日が設けられました。開放日の利用時間は1時間のみですが、夜景が最も美しく輝くトワイライトタイムに設定されており、徐々に光景が変わりゆく札幌の夜景に魅了されます。
今回は開放日以外に特別に取材させていただきましたので、その美しき夜景を写真を中心に紹介していきます。
テラス中央に設けられた噴水、その奥に札幌の夜景が広がる空間設計。まるでロサンゼルスのグリフィス天文台のある山麓に建ち並ぶ豪邸から、セレブ気分で夜景を眺めているような感覚。
テラスからは札幌市内の夜景を一望。標高は約170mとも標高531mの夜景100選「藻岩山」と比べると低いですが、札幌で有名な夜景スポットである旭山記念公園は約140mですので、札幌では十分な標高といえるでしょう。
また藻岩山からの夜景は、例えるならば「光の絨毯」ですが、こちらは街までの距離が近く、適度な高さによりビル形状がよく分かる「立体的な夜景」といえるでしょう。
また本教会の特徴は雰囲気の良さにあります。夜景の美しさとは光量だけで決まるわけではなく、夜景を眺めている空間も大きな要素です。暖色系の照明で浮かび上がった教会建物、噴水、フットライトなどと夜景を一緒に眺めれば、藻岩山に引けを取らない夜景と感じることでしょう。
教会開放日が月に1度だけであるためか、まだまだ知られていない夜景スポット。スタッフの方にお伺いすると、開放日の訪問者は1回で10組程度。つまり年間で200名ぐらいしか夜景を楽しんでいないレアな夜景といえるでしょう。
ちなみに本教会ではウエディングプランナーがプロポーズをプロディースするプランが用意されています。積雪時であれば、雪をかき分けた雪道を設け、フットライトで雪道をロマンティックに照らすといった演出など、ヒアリングのうえ最適な演出を行ってくれるとのこと。
札幌市内と円山を望む。開放日は空がロイヤルブルーに染まるトワイライトタイムの1時間だけ開放されます。この時間帯は空に明るみが残るため、山の形状が視認でき夜景に奥行が生ます。つまり夜景が最も美しく感じる時間帯に開放されているのです。
こちらはコイノニア(Koinonia)ルーム。コイノニアとはギリシャ語で「交わり」という意味。信者同士がキリストを介して持つ交流の空間という意味だろう。ちなみに冬期も開放日が設定されており、積雪時でもコイノニアルームから寒さに凍えることなく、のんびりと夜景を楽しめるのも嬉しい配慮である。
ローズガーデンクライスト教会では駐車場からも夜景を楽しめます。駐車場からフロントガラス越しに夜景を眺めれるスポットは全国的にも希有であり、ふたりだけのプライベート空間から夜景を楽しめるとあってどこも人気です。
駐車場は上下に2段用意されており、どちらに停車しても夜景を楽しめます。ただ開放時間が1時間と限られているので、帰りに少しこちらで余韻を楽しむといった使い方が良いでしょう。
今回は取材ということで特別に礼拝堂を見学撮影させていただいた。(通常は撮影禁止のためご注意ください。)
ウエディングロードの先には高さ6mのステンドグラスが誠に美しい。そしてクラシックなクロスボルト天井とそれを支える石柱により立体的な光りの空間を生み出している。ちなみに礼拝堂には「母子室」を設けていることを教えていただいた。こちらは赤ちゃんが泣き出したときに退室することなく、こちらの部屋へ駆け込めば、ガラス越しに赤ちゃんと一緒に挙式の様子を見学できる。全員が心地よく新郎新婦を祝える素敵なアイデアだと感じた。
教会開放日は公式サイトで公開されています。遠方から札幌を訪問する方は、折角であれば旅行日を開放日に併せて予定を調整してみるのはいかがでしょうか。