西ゴート王国(415年-711年)の首都であり、1561年に首都がマドリードに移転する直前までは一時的な宮廷のあった歴史ある都市でした。現在はマドリードから新幹線で30分ほどの距離という利便性もあり、観光都市として賑わいをみせています。
るるぶやマップルでは写真のような展望台からの写真が紹介されますが、2ページほどでしか紹介されないエリアですので、ガイドブックだけでは、イマイチよく分からない展望台です。
地球の歩き方(2019-2020)でもアクセス方法は記載されていません。そのような美しい光景が広がる夜景スポット「トレド展望台(ミラドール デル バイエ)」の全貌をご紹介していきます。
トレド展望台からの夜景は、高いところから見下ろす夜景ではなく、タホ川に囲まれたトレドの旧市街地を水平目線で眺める夜景です。
川幅の広いタホ川はオレンジ色にライトアップされ、また旧市街地の路地が同じくオレンジ色に照らされることで、漆黒とオレンジが複雑に交わります。トワイライトタイムには岩肌も浮かび上がり、空はロイヤルブルーに染まり上品かつ立体感のある夜景が広がります。
世界50都市ほどの夜景を取材してきましたが、トレドのような夜景はみたことがなく、古代都市の風格と力強さを感じさせる感動的なものでした。
展望ポイントは道路沿いに無数にあります。ページ下部に掲載している地図には、一番視界が広がるポイントにピンを置いています。また眺めるポイントによって夜景も変わるため、移動しながら夜景を楽しみたいところです。
さてアクセス方法は、小さな無料駐車スペースがありますので、レンタカーがあればそれがベストでしょう。ただトレドでレンタカーを借りるというのは現実的ではないでしょう。
すると、じっくりと夜景撮影をするのであれば徒歩でしょうか。旧市街地の中心部であるマクドナルドのあるソコドベール広場から徒歩35~40分となかなかロング。一度、旧市街地を下って、また登って行くため体力も消費します。ただ歩道が整備されていて、眺めもよく爽快です。私はこの方法で現地入りしています。
また時期によっては、ミニバス「ソコトレン」を利用することもできるでしょう。30分毎にトレドを周遊しており、このポイントで5分ほど停車しますので、ちょっと夜景をみて撮影するだけなら、こちらがもっとも手軽。ただし19時頃が最終であるため、日没時間が早いシーズンにしか夜景を楽しめません。
またミニバス「ソコトレン」は人気で、当時で構いませんので、事前にチケットを購入しておくことをお勧めします。チケット売り場はソコドベル広場であり、移動式の屋外ブースで販売しています。また販売ブースとバス乗り場は徒歩2分ほど離れていますので、事前に乗り場を確認しておきましょう。
最後はタクシーです。私はホテルから駅までタクシーを利用しましたが、タクシーの料金プランに「夜景ツアー」というコースがありました。ただし、夜景撮影の場合は、展望台で暫く待っていてもらう必要があるため、乗車前に交渉が必要です。
最後に裏技として、トレドの観光バスの最終バスで展望台で下車してしまい帰りは徒歩というルートです。これだと徒歩は帰りだけになります。懸念事項としては、帰りルートは夜道の初ルートとなりますので、googleストリートビューでの事前リサーチをお忘れなく。なおタホ川に架かる橋はアルカンタラ橋を渡ってください。その一つ手前の南にある橋のほうが近そうですが、歩道がないため危険です。
治安は極めて良好という印象です。女性だけで夜間に歩いていても大丈夫なぐらいですが、海外ですのでさすがに女性だけでの深夜の歩行は避けて下さい。
なお深夜まで営業しているレストランは限定的ですので、スケジュールを組むときにご注意ください。