熱海城から眺める夜景は「東洋のナポリ」といわれています。
なるほど、確かに港に囲まれた丘に立ち並ぶ街の光を眺める構成は似ています。しかし、街全体が穏やかなオレンジ色で浮かび上がる様子、そしてメルジャリーナ港に停泊するヨット、ナポリを代表するベスビオ山のシルエット。これらの要素が絡み合ったナポリの夜景は、世界三大夜景といわれる所以が理解できます。
さらに、イタリアは、町並みが保存されていることもあり、今も昔も変わらぬ夜景を見せてくれるというのも、ナポリの夜景の大きな特徴といえます。
世界三大夜景であるナポリの夜景とは「ポジリポの丘」にあり、地元では「聖アントニオのテラス」と呼ばれ、歩いてでも登れるような低い場所にあります。
ナポリ中央駅から、地下鉄2線のMergellina駅で降り、ここから徒歩10分程度の距離にある、ケーブルのメルジャリーナ線まで向かい、トータルで約1時間で到着します。
ケーブルは地下を走行しているため、ケーブルカーを目印にして駅を探さないようにしてください。ケーブル乗り場は、少々分かりにくいですが、駅の前にタクシーが10台程度、またバス停がありますので、それを目印にしてください。
このケーブルは15分おきに運転しており、1駅目のS.Antonioという駅で降ります。駅を降りて階段を上ると地上にでます。道路沿いの遊歩道に沿って1~2分登ると、「a posillipo」という黄色の標識が現れ、そこから30秒ほどすると、ポジリポ広場に到着します。
ポジリポの丘と、S.Antonio駅周辺は高級住宅街で、交通量もあり、景色を見ながら歩ける遊歩道ですので、比較的安心して歩くことができます。
ケーブル駅のMergellina駅と、地下鉄Mergellina駅間も比較的安心して歩くことができますが、できればケーブル駅のMergellina駅近くにタクシーが止まっていますので、ここからホテルまでタクシーを利用することをお薦めします。
イタリアは鉄道が発達しています。ローマからナポリへは日本での新幹線にあたるユーロスターで70分。日本での特急にあたるINTERCITYで約2時間です。
2015年時点では、ローマ・テルミニ駅行きの最終がINTERCITYで20:31で、ローマ・テルミニ駅到着が22:34です。ポジリポの丘から、ナポリ中央駅まで1時間ほど掛かることを計算すると、日没時刻が18時30分までの時期となる11月~2月であれば、日帰り可能でしょう。
ちなみに、2005年に初めてナポリの夜景を取材したときは、ローマから日帰り。10年後の2015年はナポリに宿泊しました。