もちろんフランス語。直訳すると「犬の頭」。撮影場所をモナコ市内から眺めると、断崖絶壁で「犬の頭」のように見えることから、この名が付いたとか。
岩場からみる夜景ですが、写真の上半分は中心部はモナコ、イタリアとフランスの国境であるマントンなどを見渡すことができ、3カ国を一度に眺められる夜景スポット。おそらく世界でもここだけではないでしょうか。
下半分は左下の街明かりはニース郊外のカップダイユ(Cap-d'Ail)、ニース郊外の半島サン・ジャン・キャップ・フェラ(Saint-Jean-Cap-Ferrat)、その奧に白色の明かりが並ぶ湾が、ニース中心部となります。
上半分と、下半分の撮影地点は30mほど離れていますので、両方の夜景を一度に眺めることはできません。どちらの夜景も山と港と街が絶妙に融合した夜景であり、日本では楽しめないモナコならではの夜景でしょう。写真でみても分かりますが、特に下半分の夜景は、山と海が大半ですので、トワイライトタイムでの夜景鑑賞でなければ、本来の美しさを感じ取れないでしょう。
「google earth」を駆使して、出国前に夜景スポットの目星をつけました。当初の予測では、「駐車場にクルマを止めると、展望広場が広がっている」と考えていました。
が、到着してみるとニース側の景色が少し見えるだけで、モナコ側は全く望めません。勘を頼りに砂利道の遊歩道を歩き、岩場を転々と巡ってみると、モナコを見下ろせるポイントを発見。外灯もなく、ここは夜景スポットではなく、昼間のトレッキングルートと考えるほうが自然です。
スニーカーで、かつ懐中電灯必須。もちろん下見も必須と、海外夜景としては、かなり難易度が高い夜景スポットです。そんでもって、夜景撮影しているのは私だけでした。
国民70人に一人の割合で警察官が配備されているモナコの治安は、世界でも治安レベルは高いと言われています。が、この場所は正確にはフランス領からモナコ公国を眺めており、ここの治安をモナコと同レベルと考えるのはナンセンスです。
ただ、地元では知られたエリアであり、クルマは数台とまっており、若者達が騒いでいたりします。特に危険な雰囲気を感じませんでしたが、やはり夕暮れ前から現地入りしておくことを強く薦めます。
日本国内で販売されているどんな観光誌にも、ここの夜景について触れられていません。世界中のサイトでは、ここの夜景画像が掲載されているページを発見できましたが、日本のホームページでは皆無。
バスで行くことはできず、タクシーという手もありませんが、一般的なスポットではなく、フランス語で運転手と交渉できるレベルでなければ無理でしょう。すると、観光客がここの夜景を訪れるためには、レンタカーしか手段はありません。私はニースのハーツでルノー「Clio」を借りました。
ニース、特にモナコの道路は複雑に入り組んでおり、現地で入手した地図で訪れるなんて考えない方がいいです。一方通行情報としてgoogle mapでニースからの地図を印刷してつなぎ合わせ、立体交差や現地の雰囲気を把握するためにgoogle earthでドライブルートをイメージトレーニングします。
これだけ準備しておいても、日中でのモナコドライブで道に迷うと思います。でも、数時間もすれば、慣れてきました。ワンポイントアドバイスとして、レンタカーを借りるときにはコンパクトカーにしましょう。道も狭く、駐車スペースも縦列駐車だらけですので。