くさり橋(セーチェーニ鎖橋)は、ブダ地区とペスト地区を繋ぐ全長380mの橋。名前の由来は、ライトアップされた橋のライトが、光りの鎖のようにみえることから名付けられたようです。
ドナウ川に架かるくさり橋は、石造りの外観で重厚感があります。日没後には高圧ナトリウム灯でオレンジ色にライトアップされ、その光景は誰もが魅了する光景。
美しい街並みから「ドナウの真珠」と例えられるブダペストは、ガイドブックでは「世界一夜景の美しい都」と記載されています。首都の規模としては世界的にみると中規模ですが、本当に世界一の夜景都市なのでしょうか。実際に取材して感じたことをレポートしましょう。
ブダペストには高層ビルやタワーなどはありません。夜景スポットといえば高台にある「王宮」、「漁夫の砦」、「ゲッレールトの丘」が三大夜景スポット。それに加えて、ドナウ川沿いから眺めるライトアップされた「くさり橋」、「王宮」、「国会議事堂」といった感じで、光り輝く建造物は限られています。
しかし、この限られていることこそが、夜景の美しさの秘訣だと感じました。ブダペストはライトアップされた建造物以外は明るくなく、これにより街に陰影が与えています。光りの引き算により、夜景の美しさが際立つ。見事な都市設計です。
私はこれまでに世界40都市以上で夜景を取材してきました。ブダペストを世界一の夜景都市とまでは言い切れませんが、私の知る限りでは世界一夜景に対して考えられた都市設計であることは感じました。さらに、歴史を感じさせる夜景都市です。
くさり橋を眺めるスポットはいろいろあるが、ここでは3ヶ所紹介しよう。
1つめは、くさり橋の北東側にあるポイント。ここからは、くさり橋と王宮を同時に観賞できる。1枚目がそのポイントから撮影した写真であるが、取材時はクルーズ船が停泊していたため、橋脚が隠れてしまった。ここから橋の麓に近づくと、2枚目の写真のように橋脚が見えてくるが、王宮が隠れてしまう。地図には「くさり橋 撮影スポット#1」と記載。
2つめは、くさり橋の設けられた遊歩道からの眺めである。お薦めは橋の南側の遊歩道で、特にライトアップされた王宮が美しい。また、ドナウ川に外灯の光りが反射する様子も見事である。また、くさり橋東側に建つフォーシーズンズ ホテル グレシャム パレス ブダペストも見逃せない。ライトアップされた様子は伝統を感じるさせる重厚感ある美しさである。
3つめは、くさり橋の南西側にあるポイント。ここからは鎖橋を中心に手前にはライオン像、奥には聖イシュトヴァーン大聖堂を確認できる。「くさり橋 撮影スポット#2」と記載。
代表的な観光地でもあり治安について問題はありません。
Deák Ferenc Square駅からバスで3分ほど。バス番号は「16」「105」であり10分~15分間隔で深夜まで運行している。多くの人が乗り降りするバス停のため間違えることはないだろう。