>   >   >  レンズによる違いはあるのか?
結論

光を長時間露光させる夜景撮影では、レンズによって色合いや解像力の違いがはっきりわかります。特に、単焦点レンズの解像力は群を抜いています。

この結果を知った当日に、単焦点レンズを2本購入に出かけたぐらいですから。


2006年執筆
論より証拠。
まずは、次の3枚の写真を見比べてください。

※全てNikonD200で撮影。撮影条件の焦点距離は全て35mmフィルムの値です。それぞれ焦点距離が異なるため、同じ構図になるようにリサイズをおこなっています。

NikonD200 + AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G
レンズ価格 約9万円、発売時期 2005年12月 [ f5.6、30秒、32mm、ISO100、手ブレ機能オフ ]

NikonD200 + SIGMA 17-35mm F2.8-4 EX ASPHERICAL
レンズ価格 約6万円、発売時期 2000年頃 [ f3.5、30秒、17mm ]

NikonD200 + Ai AF Nikkor 50mm F1.4D
レンズ価格 約3万円、発売時期 1995年 [ f4、30秒、50mm ]

どうですか?

100本以上あるといわれるNikonマウントのレンズのうち、たった3本を比較しただけではありますが、この違いに驚きませんか? 私自身、10年以上も夜景撮影に携わってきましたが、レンズにこれほど違いがあるとは、この記事を作成するまで気づきませんでした。悲しい・・・

テスト撮影に使用したレンズ 縄手なりの評価

ニコン製 デジタル専用の高倍率ズームレンズ
AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G
レンズ価格 約9万円、発売時期 2005年12月




f5.6、30秒、32mm、ISO100、手ブレ機能オフ
 NikonD200の発売日に同時に発売されたズームレンズ。世界初のシャッタースピード約4段分相当の手ブレ軽減を実現。発売しばらくは、入荷待ち状態が続いた人気レンズです。

 さて、結果は光源の細部がどれぐらいまで表現できているかを示す「解像力」については、ズーム比11倍の超高倍率レンズにもかかわらず、ズーム比2倍のシグマレンズを越えているのはさすがの一言です。

しかし、非点収差(ひてんしゅうさ)が目立っています。非点収差とは、画面中央から離れるに従って、光源がずれる現象です。

 具体的には、等倍(B)の左上の大きな光源中心の右下に青白い光源が被さっていたり、等倍(B)の左下の3つの光源が、右に流れているのが分かります。もちろん夜景によっては、非点収差が発生するケースと発生しないケースがありますが、安心して夜景撮影できるレンズとはいえないでしょう。

左の夜景は、非点収差が発生している光源が多数ある写真を等倍にしたものです。ちなみに、日中の撮影では、このようなことはほとんど気にすることではなく、常用レンズとして大活躍していることを付け加えます。要は被写体によって最適なレンズを選択することですよね。

 なお、非点収差については、DAY's Woderful Pointのサイトを参考にして下さい。とても分かりやすく解説されています。

シグマ製 広角ズームレンズ
17-35mm F2.8-4 EX ASPHERICAL
レンズ価格 約6万円、発売時期 2000年頃




f3.5、30秒、17mm
 銀塩一眼レフ(Nikon F80S)と一緒に購入したレンズで、初めて手にした35mmフィルム用の交換レンズです。

 絞りがf3.5と今回の比較では、一番開放側で撮影して、同一条件ではありませんが、解像力については、3本のなかで一番甘いものとなりました。ただ、このページを作成するまでは、そのことにも気づかなかったです。画質に疎かった?

 ただ、上から順に焦点距離が32mm、17mm、50mm(全て35mmフィルム換算)で撮影しているため、17mmで撮影している解像力では、この写真が一番不利な条件であることを付け加えておきます。

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ニコン製 単焦点レンズ
Ai AF Nikkor 50mm F1.4D
レンズ価格 約3万円、発売時期 1995年




f4、30秒、50mm
 銀塩一眼レフを購入後、暫くして入手したレンズ。夜景撮影でもファインダ越しの光が明るくみえ、撮影が楽しくなるレンズでした。

 ただ、今回の比較で、単焦点レンズがこれほどの解像力をもったレンズであることを思い知らされました。絞りがf4でこの解像力。夜景撮影において、文句の付け所のないレンズではないでしょうか。

 また、等倍(B)の左上の大きな光源、および少し明るめの光源は、手裏剣のように光の筋が延びていることが分かります。これを「光芒(こうぼう)」と呼びます。

 光芒とはレンズの「絞り羽根」がもたらす光の回折現象です。絞り羽根には「通常絞り」と「円形絞り」があり、上段のレンズは「円形絞り」。中下段のレンズは「通常絞り」になります。

 通常絞りの場合、絞り羽根の枚数(=辺の数)が、偶数だとその数だけ光の筋が現れ、奇数の場合はその数の2倍の光の筋が現れます。ニコンレンズは、絞り羽根が奇数、キャノンレンズは偶数であるため、ニコンレンズの方が光の筋の数が多くなります。

 また、「円形絞り」では、光芒が発生しにくくなり、光源を中心にぼんやりしたボケが表現されます。今回のテスト撮影では、1番上の高倍率ズームレンズが円形絞りであり、その違いが分かるかとおもいます。ニコン純正レンズの場合、カタログに「RD」と記されているのが「円形絞り」になります。

 これは好みですので、一概にどちらの絞り羽根がいいとはいえませんが、私は光芒が好きですので、通常絞りのレンズを好んで利用します。

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