>   >   >  エンパイア・ステート・ビル(メイン展望台 86階)
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高さ443mのニューヨークのシンボル。86階はオープンエアとなっており、深夜2時まで営業している。
























エンパイア・ステートビルとは

エンパイア・ステートビルとは、マンハッタンのビジネス街および観光の中心地であるミッドタウンエリアにそびえ立つ高さ443m、地上102階建ての超高層ビル。1931年完成で、1億人以上が訪問したニューヨークを代表する観光名所。

「キングコング」、トム・ハンクスとメグ・ライアン主演の「めぐり逢えたら」、「インデペンデンス・デイ」と、様々な映画で登場してきたビルでもあり、世界一有名な夜景展望台といっても過言ではないでしょう。


86階と102階に展望室があります

エンパイア・ステートビルには、86階と102階に展望室があります。また著名人や要人のみが立ち入ることが許される103階も存在します。103階は金網がない完全オープンエアです。

102階の展望台は、「エンパイア・ステート・ビル(トップ展望台 102階)」で紹介。102階へは、$20(2015年時点)の追加料金が必要となります。


ニューヨーク摩天楼の夜景

メイン展望台 86階は、高さ320m。これは、東京タワーの特別展望台250m、横浜ランドマークタワーのスカイガーデン272m、あべのハルカス展望台300mよりも高い位置にあります。(東京スカイツリーは高さ350mと450mに展望台があります。)

メイン展望台は、屋内と屋外に分かれていますが、同一フロアにあるため、屋内からは夜景は見えにくいです。また、ベンチも設置されていない殺風景な空間で、ほとんどの観光客は屋外から夜景を愉しんでいます。

屋外の展望デッキは金網のフェンスで囲まれていますが、開放感は保たれています。360度ぐるりと周遊でき、あらゆる全方向の夜景を見渡せます。北側にはロックフェラーセンターにある展望台「Top of the Rock」や、クライスラービル、そしてエンパイア・ステートビルよりも高い超高層マンション「432 Park Avenue」などが印象的。

一方、南側には、全米一の高さを誇るワンワールド・トレードセンター、その奥にはヴェラザノ・ナローズ・ブリッジも確認できます。ただし、有名な建造物まで離れているため、北側の方がニューヨークらしい夜景が楽しめます。

またエンパイア・ステートビルのあるミッドタウンエリアは、超高層ビル群が建ち並ぶため、高さ320mからの眺めでも、それほど高さを感じません。さすがは、ニューヨーク摩天楼の夜景ですね。


リアルタイムで展望室の待ち時間が分かります

2015年9月時点、マンハッタンには2015年5月にオープンしたOne World Observatoryと、ロックフェラー・センターにあるTop Of The Rockと3ヶ所の展望台しかありません。

都内には10ヶ所以上の展望台があることを考えると、3ヶ所の展望台が混雑することは容易に想像できます。特に祝日や、夏休み、年末などは2~3時間待ちもあるようです。

そこで、参考になるのが公式サイトで2分毎に更新される展望台までの平均所要時間。これで、実際に訪問する時間帯の1週間前の同じ曜日にチェックすると、待ち時間が予測できます。

ただし注意点が2つ。ひとつは現地の天気。1週前にチェックするとき、現地の天気も確認しましょう。当然雨や曇りであれば行列は少なくなります。

もうひとつは、平均所要時間はチケット購入時間を含んでいません。つまりセキュリティチェックと、エレベータ待ち行列のみです。そのため、チケット購入時間は平均所要時間の半分ぐらいを見ておきましょう。つまり、公式サイトで40分と表記されていた場合、チケット購入まで含めると60分ぐらいと考えます。


展望台までの流れ

エンパイア・ステートビルは、セキュリティ通過→チケット売り場→エレベータ待ち行列という流れです。そのため、セキュリティとエレベータ待ち行列をスキップできる「メイン展望台エクスプレス(VIP Main Deck Express Experience)」は、事前にオンラインで購入しないと、エレベータ待ち行列の短縮のみとなります。

【メモ】オンラインで購入した展望台のチケットは購入日から1年間、チケット売り場で購入したチケットは14日間いつでも使用できます。ニューヨークに数日滞在できるのであれば、オンラインで事前購入しておいても、天候の良い日に利用することができ、事前購入のリスクは最小限に抑えられます。有効期限については、公式サイトFAQに記載。

確実にトワイライトタイムを狙いたい方や、夜景鑑賞後にブロードウェイなどを予定する場合は、日本でメイン展望台エクスプレスチケットを購入した方が良いでしょう。

ちなみに私は、トワイライトタイムはハミルトンパークを取材し、平日の21時頃にエンパイア・ステートビルに向かいました。そのときは、ほぼ全ての行列がなく15分ほどでメイン展望台へ到着できました。天候は切れ雲で、晴天を100%とすると75%ぐらいの天候具合です。


三脚は持ち込み不可

エンパイア・ステートビルに限らず、NYの展望台は全て三脚の持ち込みは不可です。

空港に設置されているようなセキュリティチェックを受けます。また、ミニ三脚なら大丈夫と試された方がいるようですが、金属の棒があるということで鞄の中をチェックされ持ち込み不可となったようです。

さらに、公式サイトFAQによると「展望台で三脚は禁止されており、ビル内に保管施設はありません。」と記載されていますので、間違って三脚を持参してしまうと、三脚をホテルに置きに戻る始末になってしまいます。また、ニューヨークでは日本のようにコインロッカーはありませんのでご注意下さい。


夜景撮影の方法

結論から話しますと、三脚がなくてもぶれずに夜景撮影可能です。ミラーレス+長さの短いレンズあれば、たいした準備はいりませんが、一眼レフは、十分な準備を行わないと、ぶれがちな写真になってしまいます。

ミラーレスの場合、金網の奥にカメラを置くことができます。ただし、斜め下方向にレンズを向けたい場合は、ウレタンマットなど金属製以外のもので傾きを調整できるグッズがあると良いでしょう。なお、カメラを落とさないように、必ずストラップを首に掛けた状態で利用するなどして下さい。カメラが落ちてしまうと、絶対に拾うことはできません。

一眼レフの場合は、金網の奥にカメラを出すことは不可能と考えて下さい。金網の奥には10cmぐらいの幅しかありません。そのため、金網の手前にカメラを設置して撮影する必要があります。私は、写真のような自由雲台と木製プレートを接続した雲台プレートを持参しました。

なお、私の自由雲台(QHD-53Q)はセキュリティを通過できましたが、2way、3way雲台のようにハンドル付きの雲台や、ギア付き自由雲台(例:Manfrotto410)は、金属の棒があると判断され持ち込めない可能性があります。なお私は、自由雲台も持ち込めないケースも想定して、別案も準備していきました。


施設情報
■営業時間
 26時まで(最終の上りエレベーター 25時15分)
■利用料金
 メイン展望台(86階) 32ドル
 メイン展望台エクスプレス(86階) 65ドル
 トップ展望台(102階)追加料金 20ドル
 エンパイア・ステートビル公式サイト料金表
取材2015年9月 / 執筆2015年10月